寄り添う天才:稲垣吾郎
”人の目を見て行動する”というと語弊が生じるし、時にこういったイメージを持たれると嫌な顔を向ける人もいる。
しかし”人に寄り添い、意見を尊重して相手に合わせることが出来る”とひとたび言葉を変えるだけでとても聞こえのいい、何よりとてもその人は素敵な人なんじゃないか、と思える。
SMAPの中間管理職と自他共に認める稲垣吾郎がそうではないか、と私は思う。
同じメンバーであるSMAPの木村拓哉は彼をこう表現する。”僕の唯一の話し相手”と。
きっとこう言わしめれるのは彼の人柄でもあり雰囲気でもあり相手を尊重できる優しさを纏っているからではないだろうか。
稲垣吾郎がそう(中間管理職)思わせるのはメンバーだけではない。ファンに対する言葉かけ、対応も彼が中間管理職と言われる由縁であり、いわば彼はSMAPとファンとの間の中間管理職でもあるのではないかと私は思う。これはかつて彼がライブツアーのオーラスでファンに向けてかけた言葉である。
彼は”SMAPが決して5人だけで成立しているものではない”とファンに向けて発信し、共に道を歩んでいるということを明確にしてくれる。
この発言でどれだけのファンの心を掴んだかはわからない。ただ、私が一番胸に響いたのは彼のこの言葉であった。
”あえて人を否定することなく、自分の与えられた仕事に責任をもって、その仕事の持っているメッセージというものを人に伝えていく。”
これが、彼の根幹にある仕事の精神であり、人に寄り添い、安心感を幸福を与えてくれる能力なのだと私は思う。